CONCEPT ~ コンセプト ~

”きび”とは表面では知ることのできない

おもむきや気持ちの意

〜人、食材、自然〜
常に理解する心を持ち
物事の本質を考え
内側から繋がりを構築する

”薪焼き”を取り入れ
炎を中心としたやさしい空間で
”きび”を体験していただけるよう
一意専心でお待ちしております。

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《薪火》

《薪焼き》とは

薪焼きとは、人類が最も原始的でありながら、最も豊かな火の表現を持つ調理法のひとつです。古来より人は、木を燃やすことで熱と香りを得て、食材を調理してきました。ガスや電気のない時代、薪の炎こそが生活と食の中心にあり、国や地域を問わず“火を操る技”は料理人の始まりとも言えます。

日本でも、囲炉裏(いろり)や竈(かまど)、炭火焼きなど、薪を使った火の文化が育まれてきました。その火は単なる熱源ではなく、木の種類や燃え方によって異なる香りと温度を生み出し、食材に独特の奥行きを与えます。

《三つの薪の表現》

薪焼きには、大きく分けて三つの火の表情があります。

  • 直火(じかび)
     薪の炎で直接食材を焼き上げる手法。力強く瞬間的な熱を与え、表面を香ばしく仕上げます。

  • 熾火(おきび)
     燃え切った薪が赤く輝く炭の状態。穏やかで均一な熱を持ち、芯までじっくりと火を通すことができます。丸い遠赤外線が特徴で肉や魚の旨みを閉じ込め、柔らかな口当たりを生みます。

  • 燻煙(くんえん)
     薪が発する煙を利用し、食材に香りを移す技。煙に含まれる木の精油成分が素材に深みを加え、記憶に残る余韻を生み出します。

現代に息づく《薪の料理》

薪焼きは単なる調理法ではなく、“自然のエネルギーと向き合う料理哲学”でもあります。
炎の強弱や薪の種類、湿度や風の流れまで読み取り、火と対話しながら一皿を仕上げる。そこには、効率では得られない「時間」と「香り」の豊かさがあります。

薪の炎が描くゆらめき、木の香に包まれるひととき。
「薪焼 きび」では、火と食材、そしてお客様とのあいだに生まれる“瞬間の美味”を大切にしています。
一皿ごとに移ろう香りと余韻を、五感でお楽しみください。

空間へのこだわり

炎と香、そして静寂の中で。

こだわりの椅子とテーブル、黒を基調とした落ち着きある空間。
《薪焼きび》では、その中心に“薪火”を据え、
ゆったりと流れる時間の中で、心をほどくようなひとときをご提供いたします。

薪が燃える音、立ちのぼる香ばしい煙、
やわらかな光が描くゆらめき。
五感すべてが薪火と響き合いながら、
一皿一皿が特別な体験へと昇華していきます。

火と向き合い、素材と語らい、香りと共に過ごす。
「kibi」は、そんな“炎の美しさ”を感じるための空間です。

素材へのこだわり

素材と向き合う、薪火の料理。

シェフ自ら市場に赴き、その日の最も美しい素材を選び抜く。
地元・愛知県の豊かな土壌で育った野菜を中心に、
生産者の想いとともに、旬の恵みを一皿に込めています。

肉は、薪との相性が良い上質でサシの少ない厳選した和牛の雌牛、産地を厳選した新鮮なジビエ。
魚介は、その日水揚げされたばかりのものを店内で熟成をかけ状態の良い物中心に、
薪火の熱と香りでその生命力を最大限に引き出します。

自然の恵みを“ありのままに、そして美しく”。
その日に仕入れた素材と真摯に向き合い、
《kibi》ならではの薪焼きコースとしてご提供いたします。

人と火がつなぐ、あたたかな時間

人と火、そして時間がつながる場所。

人との出逢い、そしてご縁のつながりを何よりも大切に。
《薪焼きび》では、こだわりの薪火で仕立てる料理を通じて、
食材、生産者、お客様――そのすべてがひとつの炎で結ばれていきます。

薪がはぜる音、立ちのぼる香り、器の温もり。
五感を通して“火の美しさ”を感じながら、
心をほどくようなひとときをお過ごしください。

kibiを選び訪れてくださったすべての方へ、
特別で、そして記憶に残る時間をお届けいたします。